第12回居酒屋甲子園 全国大会出場5店舗 選出理由
≪全国大会進出5店舗選出理由≫
【関西第2地区・・・・・・べジテジや 四条烏丸店】
「あなたを包むベジテジや」という店舗理念を掲げ「包む」というコンセプトにこだわり抜いて構築されたベジテジや業態は、素材、調理、接客、オペレーションに至るまで、その全てが店舗理念に基づいて設計されていました。店舗理念の背景にある、お客様だけでなく従業員を含む関わる人全ての幸せを追求するという想いは、サムギョプサル専門店として自社農園で朝摘みされるオリジナルサンチュの開発や、1万通りの食べ方の提案、お客様に伝えたい価値を自ら感じ、届けるための実食研修といった数えきれないほどの取り組みや仕組みに形を変えており、スタッフが誇りを持って長く働ける環境づくりの構築にも力を入れ「伝道師の大階段」「キャリア習熟度シート」といった独自の取り組みも多く持っていることが高く評価されました。それらは、サムギョプサルの伝道師としてお店の魅力を発信するために生まれた物でもあり、こうした、商品開発や人材育成、業態の磨きこみ等、その全てを通して徹底的に店舗理念を体現する姿は、価値ある飲食店のひとつとして全国に学びと気づきを与えてくれると感じました。また「時代を追うのではなく時代を創るんだ」という強い信念とその挑戦し続ける姿からは、飲食業界の未来へ向け、希望と刺激を与えてくれるプレゼンテーションを期待し選出いたしました。
【北関東地区・・・・・・・三好屋商店酒場 深谷店】
ローカル立地の特色を深く理解し、店舗づくりをしている三好屋商店酒場は、商圏の狭い立地だからこそ「特別なお店」ではなく毎日でも通えるような「大衆店」の雰囲気づくりにこだわっています。地元の食材を使用することはもちろん、セントラルキッチンを活用をすることで、商品クオリティの安定化、仕込みの軽減化に成功し、ローカルならではの強みを活かし「安定型かつ、高収益モデル」の実現を成し遂げた。その結果、全社平均利益率が30%を超えるなどの成果を創出。そんな成果を創出できるもう1つの理由として存在する、主体性を持った人材育成の取り組みは、個店としての魅力を高める1つのツールとなっています。ローカルの開拓使としてローカルの駅前に人を呼ぶことや、JAと提携し特産物の開発を行うなど、地域への貢献にも余念がなく「深谷駅前元気印計画発信店」というコンセプトの名のもとに、地域に応援される店舗づくりを展開しているその姿はまさに、全国のローカルで営む飲食店にとって、愛されるお店づくりの模範となってくれることを期待し選出いたしました。
【関西第1地区・・・・・・和歌山ちゃんぽん 忠次郎】
「心を満たす店づくり、人づくり」を経営理念として、それを愚直に実践し、お客様の満足度と感動以上の信頼関係を築くという、心のこもったおもてなしへのあくなき追及を感じました。接客のベースとなる挨拶、身だしなみ、心構えなど、スタッフ教育の要として「忠次郎55ケ条」にまとめ、新規スタッフ教育には、女将塾として女将自ら指導するなど、さらなるお客様満足向上の実践と、独自のスタイルで創り出す取り組みの数々は、多くの飲食店にとって大きな学びになると感じました。麺居酒屋のコンセプト「呑んでつまんで麺で〆る」の言葉通り、看板メニューとして開発に2年の歳月をかけた「和歌山ちゃんぽん」のオーダー率は脅威の100%。独自性の強い居酒屋としての魅力はさることながら、人との深い関わりを大切にするその姿勢は、飲食業界にとってリアルな人材育成教育の原点を思い出させ、大きな気づきが期待されます。店舗づくりへの想いや取り組みの数々と、飲食業に対するひたむきな姿勢が素晴らしく、設立三年目ながら、この業界に生きる私たちの心に、飲食業の原点を思い起こさせてくれる事を期待し、全国大会への選出となりました。
【関東第1地区・・・・・・DAN-CHICKEN-DAN WATER CITY 町田店】
「興奮・エンターテインメント」をテーマとし、店舗コンセプトを徹底して磨きこみ、五感を刺激する料理開発からエンターテイメントを演出するオペレーションの細部にまで浸透させた店舗運営はまさに、店舗そのものの個性を突出させていると感じられました。「空間・食・パフォーマンス」の3つの要素においてお客様の興奮を呼び起こす店舗づくりと、またその礎となる「人」へのフォーカスも怠らず「人にこだわり抜いた理念経営」を具現化。サービスストーリーの共有や初期教育の徹底、社員比率66%となる社員営業のメリットを最大限に生かす取り組みを実践することで、多店舗展開しながらも、ひとつひとつの店舗が持つ個性や魅力を最大限引き出し、新たな考え方の1つとして飲食業界が抱える人材不足の課題に一手を投じてくれると期待されました。これからの飲食店にとって重要とも言える「個店的価値観」を、店舗はもちろん社内全体の取り組みとの両輪で実現している姿は、多店化を目指す飲食店にとっての成功事例として、学び気づきを与えてくれることを期待し、選出いたしました。
【中四国地区・・・レストランカフェ ウト・ウーク】
徳島県の阿南市街から離れた郊外店でありながら、最大のこだわりと強みは、30年間世代を超えて愛され続けているハンバーグブランド。二代目としての事業継承時、何もないところから、地域とのつながりの中で発見した共にできることや、目の前にある価値を見出し、地域から愛される店舗となっている姿を感じました。人口の少ない郊外店だからこそ、あえてターゲットを絞る戦略を取らず、地域の幅広い層にアプローチし、いつ来ても新しいメニューを開発し提供する。そこにはお客様を飽きさせない為の工夫があり、売り上げ8年連続100%以上を達成するノウハウが構築されている。これらの取り組みから、地方で勝つ為の学びとして全国各地の飲食店に貢献できると期待いたしました。また自ら学ぶことで自信を持ち、一人一人が個性を発揮し、さらにはチームとして助け合いながら達成感を感じる人材教育での取り組みは、スタッフのプロ意識を促進させると共に、人口が少ない土地で営む飲食店としてできる地域活性の可能性を広げることを期待し、全国大会への選出となりました。